野球

SMBC日本シリーズ・オリックスの日本一にイチローが熱いコメント。26年前の日本一の回想

オリックスバッファローズが「SMBC日本シリーズ2022」第7戦に5-4で勝利し、26年ぶり5度目となる日本一を達成しました。

これについて、26年前のオリックス時代に在籍していたイチローさんがコメントを。当時チームメイトとして共に戦った中嶋監督にもエールを送られていました。

どんなコメントを残されたのか。また、26年前の優勝時はどんな対戦だったのでしょうか。

今回の記事では、

・イチローさんのコメント

・イチローさん在籍時、26年前の日本一

についてみていきたいと思います。

イチローさんからのコメント

イチローさんはオリックスバッファローズの優勝を受けて、祝福と熱いエールを送られて言いました。

オリックス・バファローズの皆様、日本一おめでとうございます。

ファンの方々の想いと期待に、リーグ2連覇と日本一という最高の結果で応えたこと、見事でした。

26年前、「がんばろう KOBE」を合言葉にファンの方々と共に闘った熱い気持ちを、僕の中にも呼び起こしてくれました。

当時を共に闘った中嶋監督のもと、若い選手達が新たな歴史を刻んでいってくれることを期待しています。

シアトル マリナーズ イチロー

引用元「Full -Count」

現在、現役は退きましたが、MLBシアトル・マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターとして野球・現役選手と関わりの深いイチローさんも、原点であるチームの優勝は格別なものだったのではないでしょうか。

26年前のオリックス優勝

前回26年前の日本一では、前年にホームである神戸が阪神・淡路大震災で罹災。復興活動がなかなか進まない中での沈んだ街の気持ちを沸き立ててくれました。

罹災の年である1995年にもにも日本シリーズ進出を果たしていました。しかし、野村克也監督率いるヤクルトスワローズと3試合延長戦という激闘を繰り広げましたが、1勝4敗で日本一を阻まれる結果に。

野村ID野球仰木マジック」の対決とも称されたこの対決。野村監督・古田敦也捕手のデータ野球で、当時「高め弱点」と言われたイチローさんを封じることに成功したことがヤクルトの勝利につながったとされました。

その日本一へのリベンジに燃える仰木彬監督が率いるオリックスと、長嶋茂雄監督率いる巨人の対決となった日本シリーズ。

オリックスが4勝1敗で勝利し、球団としては初、前身の阪急ブレーブスからは19年ぶり4度目となる日本一を達成。全試合3番ライトで出場していたイチローさんは優秀選手賞を授与。

優勝から10年経過した際に故・仰木彬監督は神戸新聞の取材に対してこの時の思いを吐露していました。

 福岡の自宅から神戸に戻れたのは震災から10日後だった。直行したのは神戸市役所。ロビーは被災者でいっぱいだった。痛々しさと生々しさ。お見舞いの意味もこめてみなさんと握手をしていたら、「頑張ってください」と言われた。住むとこや食べることを心配しなければならない状況で、「頑張ってね」と言われる。「頑張らなきゃ」と思ったな。

 ホームゲームをやるとすれば、周辺の地域と思っていたが、宮内(義彦)オーナーが「こういうときだからこそ」と神戸での開催を決めた。交通網も整備されていなかったが、決断をした宮内さんは偉かったと思う。
スタジアムに来ることさえ難しい状況でファンは集まった。今はグラウンドとスタンドの一体感をつくるため、メジャー式の球場になっているが、あんな取って付けたものじゃない。当時は本当に一緒にやっていた。(ベンチ入りの選手の)25人で戦っているのではなく、何万、何千人で相手を圧倒した。選手からも自発的に「神戸のために」という話が出てきた。地元は大変なのに野球をさせてもらっている。「がんばろう神戸」のワッペンもあるが、自分たちはどうしたらいいか、という気持ちが自然に芽生えた。

 コンディションは最悪だった。優勝できたことが不思議なぐらい。当時はおとなしい子ばかりで頼りなかった。それが気持ち一つで変わる。人間の瀬戸際の強さを感じた。 プロ野球選手が気持ちを一つにするなんてなかなか難しいこと。復興への思いが団結心を生んだ。すごいと思った。みなさんから「元気づけられた」と言われたが、逆だった。神戸で試合をしていなければ、絶対にリーグ優勝はなかった。
使命感があったのだと思う。普通、優勝は球団のためであり、選手のためのもの。影響を及ぼす範囲は小さい。だが、95年は社会的意義があった。通常の通念とはまるで違った。

 街が昔の景観に戻り、当時の大変さは緩和され、みなさんが元気を取り戻してきたと感じる。ただ、生死にかかわる出来事だった。平和だからこそ、あの状況をしのいできたことを時々は思い出さないといけない。

引用「https://www.buffaloes.co.jp」

まとめ

イチローさんも経験されたオリックス日本一。

震災時にこの世に生まれていなかった選手やファンも多くなっている中で今回の日本一で見える景色は、前回の日本一とは全く違うものになっているのではないでしょうか。でも、震災を経験しているかどうかにかかわらず、日本一の喜びを共に分かち合えることがスポーツの本当にいいところだと思います。

大木監督が残したコメントにもあった通り「平和だからこそ、あの状況をしのいできたことを時々は思い出さないといけない。」ですね。

半世紀の時を超えた日本一、心からおめでとうございます。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。